小説家 石野 晶
岩手県出身、岩手県在住。
四葉を見つけるのが得意。
2007年に『パークチルドレン』で第8回小学館文庫小説賞を受賞し小説家デビュー。
2010年には『月のさなぎ』で、第22回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。
徳間文庫より新刊『水光舎四季』発売しました。是非、手にとってみてください。

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カテゴリー: 【Web限定連載】ミモザ日誌

その後のミモザ日誌

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 私がネゴノキ村にやって来て、初めての秋が訪れました。 森の木々は赤や黄色に染まり、野原では銀色のススキがサヤサヤと風の音色を奏でています。 巡回に出たところで、翼 …続きを読む

ミモザ日誌 18話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 タマゴちゃんがいなくなってから、翼男さんはいつもさびしそうにしています。背中の羽がだらりと力なくたれていて、元気がないのが一目でわかります。 「タマゴがいないと、 …続きを読む

ミモザ日誌 17話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。   庭で草むしりをしていたら、楽しそうな歌声が聞こえてきました。 ランランラララララン。ランランラララララン。 垣根の外へ出てみると、翼男さんが背の高い …続きを読む

ミモザ日誌 16話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 夏を前にしてネゴノキ村は、どこへ行っても花ざかりです。 巡回に出かけようとすると、お隣のおかみさんが庭を掃除していました。色とりどりの花が描かれたエプロンをしてい …続きを読む

ミモザ日誌 15話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 屋根裏部屋の窓辺には、小さな宝石箱を置いています。 窓を開けたまま出かけて帰ってくると、宝石箱の蓋が開いていて、指輪やブローチが箱の周りに散らばっていました。 大 …続きを読む

ミモザ日誌 14話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 朝起きて、顔を洗おうと洗面所に入って、何かがおかしいと思いました。何がおかしいのかわからないまま、顔を洗いタオルで拭き、顔を上げた時やっと気がつきました。 鏡の中 …続きを読む

ミモザ日誌 13話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 掲示板に音楽祭のお知らせが貼られているのを見つけました。次の日曜日のお昼ごろと、開始時間があいまいなら、どこでやるのかも書いていません。 通りかかったご婦人に、「 …続きを読む

ミモザ日誌 12話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 午後の巡回をしていると、タマゴちゃんに会いました。いつも翼男さんの背中にくっついているのに、今日は一人で歩いています。 「タマゴちゃん、こんにちは。今日は一人なの …続きを読む

ミモザ日誌 11話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 ここのところ雨の日が続いています。村にはあちこちに水たまりができて、雨の模様を浮かべています。 久しぶりに晴れた日、午後の巡回に出かけると、翼男さんとタマゴちゃん …続きを読む

ミモザ日誌 10話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。   ネゴノキ村は今日もいい天気で、温かな陽射しが降り注いでいます。洗濯物を外に干そうとドアを開けて、驚きました。 さんさんと陽が注いでいるのに、ポソポソ …続きを読む

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