小説家 石野 晶
岩手県出身、岩手県在住。
四葉を見つけるのが得意。
2007年に『パークチルドレン』で第8回小学館文庫小説賞を受賞し小説家デビュー。
2010年には『月のさなぎ』で、第22回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。
徳間文庫より新刊『水光舎四季』発売しました。是非、手にとってみてください。

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カテゴリー: 【Web限定連載】ミモザ日誌

ミモザ日誌 9話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 今日は年に一度の村のお祭りの日です。お祭りは日が沈んでから広場で行われるのですが、その準備のために朝からみんな忙しそうに走り回っています。 隣のおかみさんの家でご …続きを読む

ミモザ日誌 8話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 ネゴノキ村の東のはずれに、一軒の小さな古着屋さんがあります。お店の庭には通りかかるたびいつも洗濯物が干されて、ハタハタと風になびいています。 そのお店の前を通りか …続きを読む

ミモザ日誌 7話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 今日もネゴノキ村はいい天気です。道の周りにチューリップが並んで咲き揺れています。 広場を通りかかると、一人の女の子が木に顔を押しつけていて、もう一人の女の子がそろ …続きを読む

ミモザ日誌 6話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。   巡回で村を回っていたら、広場でしょんぼりしている男の子を見つけました。男の子は割れた風船を手にしています。 「風船が割れちゃったの?」 声をかけると …続きを読む

ミモザ日誌 5話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。   午後の巡回で村を回っていたら、庭のブランコに座っていたおじいさんに声をかけられました。 「お疲れさん、お茶でも飲んでいきませんか」 ご好意に甘えて、 …続きを読む

ミモザ日誌 4話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。 (金曜日) 庭の草取りをしていて、生垣の下の辺りに黄色い花が咲いているのを見つけました。線香花火がパッと弾けたのをそのまま花にしたようなものが、幾つか固まって房に …続きを読む

ミモザ日誌 3話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。   お昼ごはんにほうれん草のオムレツを作ろうと思って、朝お隣のおかみさんから分けてもらった卵を割りました。 殻はきれいに二つに割れたのに、どうしたのでし …続きを読む

ミモザ日誌 2話

これはネゴノキ村に巡回士としてやってきた私の記録誌です。   ネゴノキ村の中心には円形の広場があり、その真ん中に大きなモミの木が立っています。 私が住むことになった家はその広場を南に少し歩いたところにありました …続きを読む

ミモザ日誌 1話

「ネゴノキ村に行ってみる気はありませんか?」 仕事先の事務長さんに言われて、私は首を傾げました。 「ネゴノキ村なら、先日旅行してきたばかりですが」 「そう、だから頼みたいのです。ネゴノキ村の巡回士を」 どうやらこれは、仕 …続きを読む

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